
iPhoneの機種変更を行う際に「アクティベートできません」というエラーが表示され、Apple IDとiPhone端末を紐付ける初期設定がうまくできないことがあります。iPhoneの利用を開始するには、アクティベートを必ず行わなければなりません。この記事では、iPhoneで「アクティベートできません」と表示される原因とエラーが生じた時に試せる対処法を解説します。
- 目次
iPhoneで「アクティベートできません」と表示される原因とは
iPhoneで「アクティベートできません」と表示される場合、以下の5つの原因が考えられます。該当するものがないか確認してみましょう。
SIMカードの不具合
iPhoneのアクティベートができない場合、SIMカードの不具合が原因の可能性があります。アクティベートにはSIMカードが必要なので、SIMカードを新しい機種に挿入してから行わなければなりません。また、SIMカードが正しく入っていない、有効期限が過ぎている、破損や汚れがある、サポートされていないSIMカードを使用している場合も、アクティベートできません。SIMが原因でアクティベートできない時に下記のような警告メッセージが表示されます。
- 「SIMカードが挿入されていません」
- 「不正なSIMです」
- 「無効なSIMです」
通信環境が不安定
通信環境が不安定な場所では、アクティベートが正常にできない場合があります。「アクティベーションサーバーにアクセスできません」や「アクティベーションサーバーが一時的に利用できません」といった警告が表示されたら、Wi-Fiやモバイルデータ通信の接続状況を確認してみましょう。
システムの不具合やiOSのバージョンが古い
「アクティベートするにはアップデートが必要です」や「アクティベーションエラー」と警告メッセージが表示される場合は、システムの不具合やiOSのバージョンが古いことが、アクティベートできない原因として考えられます。
アクティベーションロックがかかっている
アクティベーションロックが有効になっていると、ロックを解除しない限りアクティベートはできません。アクティベーションロックは盗難や紛失から守る機能のため、Apple IDやパスワードを何度も間違えるといった不正な操作を行うと、ロックがかかってしまいます。また、中古の端末などで「iPhoneを探す」機能がオンになったままだと、アクティベーションロックが有効になります。
Appleのサーバーに問題が発生
iPhoneがアクティベートできない場合、Appleのアクティベーションサーバーに問題が生じている可能性があります。Appleの通信障害やシステムの不具合、サーバーのメンテナンスが発生している際には、Apple公式「システム状況」のページでサーバーの障害が確認できます。
iPhoneで「アクティベートできません」と表示された時に試せる対処法
iPhoneで「アクティベートできません」と表示された時に試せる対処法を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
Apple公式でサーバーステータスを確認し再試行
Appleのサーバーがダウンしていたり、通信状態が不安定だったりした場合は、時間をおいてから再度試してみます。Apple公式「システム状況」のページで、「iOSデバイスアクティベーション」が緑色のボタンになっていれば、利用可能です。Wi-Fiが複数ある場合は別のルーターを試すか、モバイル通信であれば、より安定したWi-Fiに接続するなどして、通信環境を安定させてアクティベートを行ってください。
SIMカードの状態を確認して挿し直し
SIMカードの不具合を知らせるエラーメッセージが表示され、アクティベートできない場合は、SIMカードが正しく挿入されているかを確認します。SIMカードを一度取り外して、挿し直すことで、接触不良の場合は改善されることがあります。
SIMトレイの位置は、iPhone 12以降の機種は本体の左側面に、iPhone 4からiPhone 11(SEを含む)までは本体の右側面に、iPhone3G以前は本体上部にあります。
SIMカードを取り出す際には、SIMピンまたはペーパークリップをトレイの横の穴に差し込むと、SIMトレイが出てきます。SIMカードの向きや位置に気を付けながら、差し込みましょう。
アクティベーションロックを解除する
アクティベーションロックがかかっている場合は、Apple IDとパスワードを入力するか、Webから遠隔で解除する方法があります。自分の操作でロックがかかってしまった時は、サインインできれば、アクティベーションロックは解除できます。人から譲り受けて、初期化されていない端末の場合は、所有者にWeb上から遠隔で解除してもらう必要があります。
iPhoneを再起動する
何かしら不具合が発生している場合は、一度iPhoneを再起動してみることで、改善されることが多いです。以下がiPhoneを再起動する手順になります。
- iPhone 5、6、7、8、SEの機種の場合
- 右側部または上部にある電源ボタンを長押し
- 電源オフスライダをスワイプ
- 電源ボタンを長押しして再起動
- iPhone X、11、12、13 以降の機種の場合
- 片方の音量調節ボタンとサイドボタンを同時に長押し
- 電源オフスライダをスワイプ
- 電源ボタンを長押しして再起動
iTunesを利用してアクティベートを行う
iPhoneでアクティベートできない場合には、iTunesを利用してアクティベートを行う方法があります。iTunesでアクティベートする際には最新版のiTunesをインストールしてから、安定したWi-Fiに接続して、以下の手順で行ってください。
- iPhoneをケーブルでパソコンに繋ぐ
- iTunesに表示されたデバイスを選択
- 「新しい[デバイス]として設定」または「バックアップから復元」のメッセージが表示されたら、アクティベート完了
リカバリーモードで復元・アップデートする
「アクティベーション情報が無効」または「デバイスからアクティベーション情報を取得できない」といったエラーメッセージが表示され、アクティベートできない場合は、リカバリーモードで復元することで、システムの不具合を改善することが可能です。iTunesでiPhoneを復元する手順は次の通りです。
- iPhoneをケーブルでパソコンに接続
- iTunes(macはFinder)を開く
- iPhoneをリカバリーモードで立ち上げ→デバイスが検出される
iPhone6s以前・iPhone SE(第1世代)の機種の場合:ホームボタンとトップボタン(サイドボタン)を同時に押して、「コンピュータに接続」が表示されるまで長押し
iPhone7の機種の場合:トップボタン(またはサイドボタン)と音量を下げるボタンを同時に押して、「コンピュータに接続」が表示されるまで長押し
iPhone8以降・SE(第2、3世代)の機種の場合:音量を上げるボタン→音量を下げるボタン→「コンピュータに接続」が表示されるまでサイドボタンを押す
- 「アップデート」または「復元」の選択肢が表示→「アップデート」を選択